映画レビュー/概要

858本目 ファンタスティック4:ファースト・ステップ
2025年
監督:マット・シャックマン
主演:ペドロ・パスカル

評価:★★★

※ネタバレ注意※

◎この4人、見ててなんだか尊い……。
◯ザ・ヒーロー映画を見たな、という満足感は有り。
△ギャラクタス回避の唯一と思われる方法が「え、その結論!?」となってしまって置いてきぼり感……。これについては後ほどお話します。


満足度は高いはずなのに、何かこう……。


20世紀フォックス時代のファンタスティック・フォーが普通よりちょい好きくらいのポジションだと個人的に感じている鳴海が、今回の新作を鑑賞してみるとヒーロー映画を観た!という満足度と、「なんか引っかかる……」と思ってしまう気持ちに板挟みになってしまいました。
ファンタスティック・フォーの原作に関する解像度は低めですので、以前実写化されたファンタスティック・フォー2作とMCUを追ってきたというこの前提を基に、感想を綴っていきたいと思います。

第一に、上述の通りファンタスティック・フォーのチームである彼らを軸としたヒーロー映画を観た、という満足感はありました。
序盤に力を得るところは説明ベースではありますが全然違和感ナシ。
なのに、親近感が凄い湧くように構成されているのが素晴らしかったと思ってます。
「そこが欲しかったんだよ!」という人からしたら物足りない場面かと思いますが、散々ヒーローオリジンを観てきたこともあり、今更また力を得る物語はもうお腹いっぱいだと感じちゃいます。
当然、今までに無い設定や必要性があればそれもまた然りですが、今回はそれが無くても違和感が無かったところが個人的に◯です。
アース616よりもヒーローに寛容な人々の温かさがそれを助長したのかもしれません(?)。

さて、一番引っかかったのは良くも悪くもギャラクタス。
強大すぎるがあまりに対抗策は乏しく、ファンタスティック・フォーの四人の力を駆使して倒せるというレベルでもありません。

なので、
・ヒーローの能力で悪を直接倒す(間接的にはギミックを使って倒してはいますけどね)
というカタルシスは今回無し。

あまりにも強すぎるギャラクタスへの対抗策として思い浮かんだのが”地球を移動させる”というとんでもプラン。
ギャラクタスというもの自体がとんでもないので、計画に対してあれこれ突っ込むのも野暮すぎますが、現実から乖離しすぎる存在だと観ている人は真顔になってしまうんだなと。

確かに対面で相対して勝てないと悟ったのはあるでしょうけど、60年代の技術が何もかも勝てない……という絶望感がもう少し欲しかったというと性格ヤバいヤツみたいですがそれくらいギャラクタスに対して恐怖を感じたかったんですよね。
いや、他の惑星粉砕されてるからそれはそれでなんですけど、人って遠いところの話は自分ごとにできないので、もっとヤバいと感じるシーンが欲しかったんだと思います。

母の愛が最強すぎたのはもう何も言いません。
だって、泣いたし。
あんなん泣くに決まってるじゃないすか!!!!!自分の息子のため、家族のために命を張って戦うあたりはグッときました。
ここはほんと、無理でした。

シングは他の作品よりもいい扱いだし、ジョニーはクソガキ感薄めなのでもっと激しい方が良かったかな?とか思いますが、これくらいの塩梅で鳴海は全然問題ありませんでした。
シングがいじめられたりジョニーが女遊び大好きじゃないだけで見やすさが全然違うなってな感想で今回は締めます。

Cパートの人については、やっぱり来年のドゥームズデイが出たらぐだぐだ書くとします。





#鳴海の映画部屋
#ファンタスティック・フォー
#マーベル
#MCU
#映画レビュー